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【この病気の名は。】


日雇い工場勤務の帰りに、

パチ屋に来てしまった。

 

絶対にダメだ。

パチ屋に来たら全てが台無しになる。

 

なんでこうなってしまうのか。

 

汗水垂らしながら、

命を削って稼いだ日給8000円

 

パチンコなどに使ってしまったら…

 

下手したら30分で無くなってしまう。

 

ダメだと心の中で何度も叫んでも、

パチ屋に行く体を止める事が出来ない。

 

結局何度言い聞かせても

脳内には届いていないのだろう。

 

なぜ、これほどの病気に

治療法がないのか。

 

いや、きっとあるのにも関わらず、

闇の力で隠しているに違いない。

 

入り口に槍を持った兵隊がかまえていて、

入ろうとしたら刺されるシステムだったら止められるだろう。

 

結局のところ、

行っても死ぬわけでもないし、

最悪負けてもまた日雇い勤務すればいい。

 

パチ屋を目の前にすると、

全てがポジティブに変換される。

 

店内に入り迷わず、最新台パチンコの

「銀河鉄道999」に着席した。

 

流れていく一玉一玉に声援を送った。

 

なにかの間違いで数字が揃ってはくれないだろうか。

 

ちなみにこの機種は、

当たれば100%ラッシュ突入

 

さらに過去3日間の履歴は、

全て怒涛の如く連荘

 

つまりは、この8000円で当てさえすれば、

ほぼ勝ち確定

 

ハンドルを強く握り何度も願った。

 

そして、

6500円目に奇跡が・・・

 

台から突如激しい

プレミアの確定音が鳴り響いた。

 

嬉しい、嬉しすぎる…。

諦めないで良かった。

 

歓喜で涙が溢れぬように、

天を見上げて何度も

「神様ありがとうございます」

と、心の中で叫んだ。

 

そして、液晶に視点を戻して目を疑った。

 

当たったのは、

僕の台ではなく隣の台だった。

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コメント: 1
  • #1

    ジウン (日曜日, 11 12月 2022 01:15)

    私も継続確定音楽が流れてるから自分の台だとばかり思ってたら負けちゃってあれ?!と思ったら隣の台だったことあるよщ⁠(⁠゜⁠ロ⁠゜⁠щ⁠)